Sunday 26 August 2018

Letter to O. December 2017-August 2018

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LETTER 1
Letter to O. 14 December 2017

Dear O,

こんにちは

貴店から12月上旬に、JIS 漢字字典を購入しました。
今回で二度目の購入で、一度目は安東次男の「現代詩の展開」でした。
安東先生には20歳の初夏に出会い、のちにはご自宅までうかがい、詩人、批評の両面で深い教えを受けました。
その先生の本に再会し、先生の張りのある若々しい声が聞こえてくるような気がしました。
先生の詩集「CALENDRIER」は私の大切な一冊です。

二度とも、丁寧なご連絡と、包装でお送りいただきありがとうございました。
また一度目の私のメールに丁寧なご返事をいただき却って恐縮しております。

amazonは比較的よく利用しますが、貴店のような丁寧な処理をなさる方はいらっしゃらないと思います。
特に包装の丁寧さには、驚いています。
本を愛するお気持ちがひしひしと伝わってきます。
Web検索で、YさんのBlog を拝見しました。

Yさんが大変尊敬なさっておられ、一般書店で十分な経験を積まれて、独立なさった経緯もわかりました。
哲学から文学に至る領域を中心とした取り扱いも、amazonの「ストア」で確認しております。

今日メールを致しましましたのは、貴店の扱う専門領域の中に、言語または言語学の領域がそれほど表面に現れていないように感じ、この領域もぜひお加えになり、領域名の中にも明記していただくと、ストアの存在がより大きくなるように思いましたからです。
Wittgensteinのことばを待つまでもなく、言語が21世紀の大きな中心の一つになっていくことは、私の仕事がそれに触れているからということを離れましても、ほほ確実と思われます。


私は決して言語学ではなく、文字を中心にその周辺で意味や文法を数学を用いながら学んできましたが、1960年代以降の言語の古典にはしばしば立ち返り、新たな方向を示唆されてまいりました。



21世紀は急速なdigital化で、書籍の面でもKINDLEの出現で私も利用していますが、それと物理的な本とは根本的な違いがあり、製本、活字、紙質、形状、初版再販等は、digitalとは別の世界に属します。
言語の方面でも、近年21世紀的な成果が示されていますが、言語の本質は変わることなく、従って言語の古典もその有用性を保ち続けています。

私はある方の著作集の編集等にも関わりましたが、初出の本や雑誌はその人の第一級資料であることを改めて確認いたしました。
辞典などもたとえ簡素であっても、あるいはその故に、古い版が貴重となります。

一例ですが、旺文社は古くから英語辞典を出していますが、その一つにエッセンシャル英和辞典というのがあり、初版は1940年です。
私はこの辞典が少し気になり、amazonでその1979年版を購入しました。内容は現在とは比較にならない簡素さですが、その語釈などに深い歴史的な意義を感じています。
私は普段Web上で英語で書いていますが、本としての英語辞典は、現代社会でdigitalなものがどんなに優勢になっても、変わることはないでしょう。

もう一例、ご存知と思いますが、1936年初版、1958年新版初版の、岩波英和辞典は、小型ですがイギリスのOEDを簡略にした故に、英語名ではSIMPLIFIEDがつけられていますが、今も類書が全く存在せず、孤高の地位を保っています。私も英作文にしばしばひいて参考にしています。この辞典は高校1年の時に購入し利用しましたが、当時はそれほど優れていることには気付きませんでした。

私の申し上げましたことは、書店の経営とはかけ離れたものかもしれませんが、貴店の誠実な方向を拝見しますと、実質的な意味も多少はありますように感じ申し上げました。
貴店のストアはこれからもたびたび拝見いたしたく思います。
図書館関係の本も多く見られ、触手をそそられますが、自分の仕事以上にはなかなか本が読めないもどかしさを感じていますが、大変魅力的であることをお伝え致します。

或る編集者とお話しましたとき、言語関係の専門書は初刷り3000部ほどを売り切るのに、5年またはそれ以上かかると言われました。
販路は決して多くはないでしょうが、良書の古本を求める読者は時代を超えて絶えることはないでしょう。
私も20歳から神田を彷徨し、古書を通して成長しようと努めてきました。


貴店のますますのご発展を祈ります。

Best regards,


TANAKA Akio
14 December 2017

Related site
Sekinan Zoho



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LETTER 2

Letter to O. 29 December 2017

Dear O.,


JIS漢字字典を購入した田中です。
先日は丁寧なご返事をいただきありがとうございました。
実はもう一度お手紙をお送りしようと思いながら、小さな家の年末の掃除の毎日でしたので、遅くなってしまいました。

Oさんにお手紙したあと、その内容を固有名詞等を抜いて、私のBloggerにuploadしました。
もしかしたらご迷惑であったかもしれませんが、
Letter to O.と題したBlog が、SRFL News でPopular の3番目にあって、もうだいぶ経ちましたのに、いまだに読んでくださる人がいるようです。

私のBloggerは英文がほとんどのため、読者は海外が中心ですが、そうした中で、このBlog が Rank in していますことを、Oさんにもご連絡しようと思っていました
本にまつわる、Oさんのお気持ちが、伝わったということもあるかもしれません。

本をゆっくりお読みになりたいと書かれていましたが、私も青春の日々に読んだ本を再読したい思いが強く、安東次男の「現代詩の展開」もそうした一冊でした。
今は近年亡くなった清岡卓行の詩集をまた読み治したいと思っています。

私が大学4年の夏から秋、もう来春は卒業というときにも、自らが学ぶ主題のための方法がわからなかったころに
清岡卓行の「大学の庭で」という詩を読みました。
詩人は、生涯において、最愛の人と出会うように、大学で生涯の学問の目標と出会うだろう、と述べていました。
私はそのことばを反芻しながら、翌春1971年に卒業していきました。

私が本当の自らの目標に向かってささやかな論考を書き上げたのは、それから30年が経過した、2003年の56歳のときでした。
この論考は幸いに、Silk roadを主題とした国際シンポジウムの、語学文学部門で採用され、口頭発表いたしました。
この部門4人の中に、N大の先生とT文庫の研究者がおられたことを覚えています。

このシンポジウムは私の大きな転機となりました。
アジアやヨーロッパなどの400人ほどが一堂に会し、さまざまな言語圏の研究者が英語で自らの意思を伝えていたからです。
以後、私はすべての論考を英語で書くようになりました。

Oさんにはご迷惑かもしれませんが、2003から2004年ころの私の出発点となった論考を以下に記しておきます。




Oさんに出会えたことは、私にとって今年の大きな出来事でした。
ありがとうございます。
どうか良いお年をお迎えください。

Best regards,

29 December 2017

TANAKA Akio



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LETTER 2 English Edition

Letter to O. again 3 January 2018

Letter to O. again

Dear O.

From TANAKA, again send a letter.
Thanks a lot for your kind letter although you are in every day busy work.

I had thought again sending a letter to you but I could not, for year-end thorough cleaning of my little house.

The fact is I uploaded the letter to you on my Blogger SRFL News, removing your private part.
This blog is still now ranked in the third position.
My blog is written by English so the readers are almost  foreigners. But this blog is written in Japanese  as same as the real letter to you. Your sincere thinking of old books may give the readers with agreement, who love the old books like you.

Blog's URL is the next.



In your letter, you wrote that you would read the books comfortably not selling the old books of your work. I have also felt the same feeling so I bought  Development of the modern poems written by ANDO Tsuguo who was the fine teacher of literature at the university and I once went to his home thinking to hear his intimate voice on poem and literature. He was one of the most typical poet and critic in the present age of Japan.

And now I would want to read KIYOOKA Takayuki's collected poems, that was ever read in my youth.

In autumn 1970 I was the senior of university, when the next spring I would graduate, I met with the thick French binding KIYOOKA's collected poems  at the well drop-in bookshop of Hachioji, Tokyo. At that time I could not yet find my whole life object of learning.

In his book, I read a long poem titled "at the campus of university" in which he wrote that he meets with the whole life object of learning as he meets with his beloved person in his life.

The next spring 1971 I graduated the university, when I could not find any object at the campus while I ruminated KIYOOKA's stanza.

What I really met with my whole life object was already entered in the 21 century at my age 56 in 2003 after much trial and error. It was language universals that was ever taught from CHINO Eiichi who was the real life time teacher of mine and the successor of the Linguistic Circle of Prague, who spent 7 year study at Prague.



Sergej Karcevskij gave me the great  hint of approach to language universals through the famous paper titled "Du Dualisme asymétrique du signe linguistique" 1929.

In 2003 I wrote a paper titled " Quantum Theory for Language" after some trial papers, " On Time Property Inherent in Characters", " Manuscript of Quantum Theory for Language" .
In 2004 I wrote two attached papers, " Distance Theory" and "Reversion Theory".

The proper papers' URL is the next.



After the suggestion of CHINO, I have tried the very hard road of writing style using mathematical base assisted from many contemporary mathematician works,especially at the field of algebraic geometry.

The paper " Quantum Theory for Language" was selected one of the 4 oral presentations of the linguistic field of a international symposium focused on the Silk Road.

On Karcevskij and CHINO I wrote a tiny paper, " Prague in 1920" which was dedicated the two as a token of my cordially gratitude.




Dear O. I am very happy to meet with you so you gave me the true value of books and the precious relationship between books and human being. Your work and suggestion made me recollect the important people and events on my life.

With best regards,

Tokyo
2 January 2018

TANAKA Akio
Sekinan Library
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LETTER 3

Letter to O. Happy new year / 5 January 2018

Dear O.,

新年おめでとうございます。
旧年中は書物に対する深い愛着をあらためて教えていただき、感謝しております。

先日お送りいたしましたメールを、英文にして1月2日にupload しました。
私のBlogは一般の方にはあまり必要がないものと思われますが
Oさんへのメールの趣旨が予想外にやや多くの方に読まれたようで、私自身も驚いています。

今回は英文にしてupload しました。
もしかしたら日本語であったために、読まれたかもしれないと思ったからです。
今回は英文ですので、もし私のblogに関心のある海外の方が興味を持ってくださるかどうか。


英文にする際、公的になりますため一部を簡略化したり、逆に増補した部分もあり、
やや一般化した文面となりましたことを、ご了承いただきたく存じます。

御多忙のことと存じますので、このメールはお読みいただくだけで十分です。
どうか良いお年となりますよう願っております。

Sincerely,
5 January 2018
TANAKA Akio


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LETTER 4

Letter to O. Thanks a lot for rapid reply / 5 January 2018

Dear O.,

時代のせいにしてはいけないのかもしれませんが、私は大学でほとんど自らの中心となるような勉強をしないまま、1971年に卒業しました。




それで8年後の1979年にもう一度大学に戻りました。生活がありますので、仕事を夜に切り替えて学びました。社会人としての経験も少しは活きたような気がします。多くの良き師良き友に恵まれました。今思えば二重の生活をそれから7年間1986年春まで続けましたが、若かったのだと思います、ほとんど疲れを覚えませんでした。

一度目の本来の大学生活のとき、敬愛する語学のH先生が、作文ほど楽しいものはない、とおっしゃっていました。本当だろうかと思っていましたが、英語で発信するようになって、それが本当だと実感しました。私の場合、先生のようにひたすら語学を研究するということではなく、自分のpaperやessayの表現としてでしたが、それでも先生のことばの意味が少し理解できるようになったことはうれしいことでした。先生はある時、私が頼んだのではないのですが、ある先生に紹介状をわざわざ作ってくださって、末尾に先生が印を押されるとき、これは毛沢東の印を刻んだ人が彫ったものだよと、楽しそうに言っておられたことを、ありがたく懐かしく思い出します。後年、私が先生にお礼を申し上げようと思いましたときには、先生はすでに亡くなられていました。まだ60代の初めでした。

Oさんは私などと違った広い世界のことをこれまで学び追及してこられたと思います。
これからも機会がありましたら、どうかご教示いただきたく思います。
御多忙の中、ご返事ありがとうございました。

Cordially,

Tokyo
5 January 2018
TANAKA Akio


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LETTER 5

Letter to O. 25 August 2018

Dear O.,

ご無沙汰いたしておりますが、ご健勝のことと存じます。
東京は酷暑の日々ですが、私もなんとか元気で過ごしております。
暑さにかこつけて、勉強の方も夏休みのような感じで、
今まで、少し残しておいたことなどを整理しています。

その一つは、2012年に書きました短い物語のためのSite を作ることでした。
LT PenというSite名にしました。
Literary Pen の略称です。

何とか出来上がりまして、そのAbout、自己紹介のページを何にしようか迷ったのですが、
以前Oさんに送りました手紙の英訳を出すことにしました。
Letter to O. again です。

O さんの東京時代に触発されて、私jも自分の青春のことに触れていましたので、物語に関連しているように思いました。
残暑の御手隙のときに、小さなSiteですが、ご覧いただければ幸いです。
そちらはもう涼しいのかもしれませんが、
残暑の折り、切にご自愛ください。
ご返事の必要はございません。Siteを開いていただければ、十分です。
さわやかなご発展を願っています。

Cordially,


25 August 2018
T. A.
Sekiinan Library

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