Monday 6 August 2018

Letter to Y, Of S.W. Hawking's THE CHRONOLOGY PROTECTION CONJECTURE 2018

Dear Y,

ご多忙の中、メールをありがとうございます。

お盆の季節になりましたね。
今年は11日の金曜日からが帰省が始まるとニュースで言っていました。
東京の西のこのあたりは大体7月15日の新盆で行っていますので、私たちの町も、お祭りもお施餓鬼ももう終わりました。この時期には特に行事もありません。
私は東京がふるさとなので、帰省のニュースを聞くと、むかしから少しうらやましい思いになります。

厳しい暑さですので、お身体に気を付けてください。
早く弱い台風が来て涼しくなるのを願っています。
台風は秋を連れてくる、と言われていますので。

私も秋に向けて少しづつ勉強をしています。
なんでもそうでしょうが、やればやるほどわからないことが増えてきます。

私の本題とも関連しますので、時間のことに関連して、
この春に亡くなられたホーキング博士の、時間順序保護仮説という、1991年の学術講演を今読んでいます。
NTT出版で、英文も全文載っています。
THE CHRONOLOGY PROTECTION CONJECTURE が原題です。
Chronologyということばは、私は年代順というような意味でこれまで理解していましたが、
時間の歴史的な順序は確かに、逆転はしませんので、このことばが適切なのですね。
時間順序を私は単純に Time Order などと訳していましたが、これではどのような順序も許容してしまうことになります。
Shorter Oxford を見ると、この語の初出は1593年で、The science of computing time or periods of time, と書かれていて、ラテン語とその元のギリシャ語が載っています。ギリシャ語をアルファベット表記にしますと、kronos-+logia となり、あらためて語彙の語源から英語の歴史的な奥深さを感じました。

ホーキング博士は、時間は逆転しない、タイム・マシンはできないということを物理学の見地から論証しようとしています。数学的な方法ではありませんので、仮説と表題にしていますが、物理的に高度の内容だと思います。

私もしばらくの間、虚時間 Imaginary Time のことを考えていましたし、博士の論考から小さなPaperをひとつ書いていますので、博士の見解はいつも気になっていました。
私のPaper は以下のものです。

秋になりましたら、本題の、2003年から継続する数学の量子群による言語論 Quantum Group Language をもう少し進めたいと思っています。
今は準備作業です。

観念的なものを数学で明瞭に記述できるのはやはり楽しいです、うまくできればですが。
こうした言語へのapproach は、あまりないでしょうし、pioneer的で魅力的です。

それではお元気で。

Cordially,
4 August 2018
SRFL
T.A.

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